選ばれる理由は、現場にあった 〜茨城県笠間市「不動院あたご樹木葬」のご紹介〜

茨城県笠間市、旧岩間町地区。

山を背にした不動院は、地域に長く親しまれてきた寺院です。境内に立つと、視界が大きく開け、日常の中に自然と溶け込んだ場所であることが感じられます。

この不動院に、新たな供養の選択肢として整えられたのが「不動院あたご樹木葬」です。

樹木葬の「空白地帯」

当時、茨城県笠間市(旧岩間町地区)には、樹木葬という選択肢がまだありませんでした。

その状況に向き合ったのが、笠間市に本社を構える葬儀社である株式会社マルフジさまです。
社長自身も笠間市にゆかりを持ち、日々、地域の葬儀や供養に立ち会う中で、「多様な埋葬方法が選べる時代であるにもかかわらず、地元にはその受け皿がない」という現実を感じていました。

こうした想いから、マルフジさまでは樹木葬事業の検討を始めました。

笠間という土地で長く活動してきた藤枝社長は、寺院とのつながりも大切にされていました。そのご縁をたどりながら、いくつかの寺院を実際に訪ね、構想を丁寧に説明していきます。

その中で、前向きに耳を傾け、受け入れの意向を示したのが不動院さまでした。

平地から山にかけて広大な墓地を持つ不動院
寺院が「葬儀社との提携」を選んだ理由

不動院の現ご住職は、先代から寺院を引き継いで以降、平地から山にかけて広がる広大な墓地を、日々ご自身の手で管理してこられました。霊園の許認可についても自ら取得されるなど、運営の多くを一身に担ってこられたといいます。
一方で、その負担の大きさや次の世代への承継については課題として意識されていました。ご住職の奥様も、「息子が無理なく引き継げる環境を整えたい」という想いを抱えていらっしゃいました。

樹木葬については、「寺院単独で進める」という考えがなかったわけではありません。しかし検討を重ねる中で、樹木葬を檀家向けだけではなく檀家外の方にも開くことで、より多くの人と新たな関係性を築く入口にできるのではないかと考えるようになります。布教活動の間口が広がり、結果として多くの課題を持った方の悩みを解決する事が出来るのではないか———。

そのためには、供養の相談に日常的に向き合っている葬儀社と連携することが近道になる。マルフジさまと提携するという判断は、現実的であると同時に、将来を見据えた選択でもありました。

将来の承継や寺院経営に関する不安の一部を整理しながら、地域に開かれた寺院であり続ける。そのための一つの手段として、葬儀社と提携して樹木葬を拓くという選択肢が、無理のない形で浮かび上がってきたのです。

対話を重ね、現場で形にしていく

このプロジェクトは、現地での対話を重ねながら進められました。
制度の確認、運営方法の整理、将来を見据えた管理のあり方まで、一つひとつ言葉にしながら形を整えていきます。

マルフジさまにとっても、不動院さまにとっても、樹木葬を手がけるのは初めてのことでした。
だからこそ弊社JSOコンサルティングとしては、不安を曖昧なままにせず、丁寧に確認を重ねることを強く意識しました。少しでも多く対面で訪問し、対話を重ねる———その積み重ねが、結果としてプロジェクト全体のスムーズな進行につながっていきます。

ご住職自らが墓地の申請に動き、マルフジさまの社員全員が一丸となってチラシ制作や声掛けを行う。関係者それぞれが、自分ごととして樹木葬の開園に向き合っていました。

現場での小さな行動の積み重ねが、少しずつ形になっていったのです。

シンボルツリーの植樹
風景とともに、静かに広がった納得感

整備された墓地は、小高い場所にあり、山を背にして空が広く感じられます。春には桜が咲き、お参りに訪れた人が自然と足を止める、穏やかな時間が流れます。
風景を大きく変えず、もともとの魅力を活かす。その考え方が、空間全体に静かに息づいています。

2025年11月のオープン後、時期的には繁忙期とは言えないタイミングでしたが、30組を超える来場があり、複数の仮予約につながりました。関係者一丸となって広報をし、必要としている人に情報が届いていった結果です。

大きく広がる空と穏やかな眺望
“良い樹木葬”とは何か?

このプロジェクトを振り返ると、自然と浮かび上がってくるのが「良い樹木葬とは何か」という問いです。

その答えは、現場で起きた変化に表れていました。

完成が近づいた頃、販売を担うマルフジさまの社員の中から、「自分自身の終の棲家としてここを選びたい」という声が自然と生まれたのです。身内が選びたくなるかどうか。その誠実で個人的な基準こそが、どんな戦略よりも確かな指針になる——私たちはそう実感しました。

同時に、寺院側の意識も少しずつ変わっていきました。管理負担や将来への不安から始まった対話は、やがてペット供養やドッグランといった「次の世代へつなぐ構想」へと広がっていったのです。

関係者自身も納得でき、未来への構想も生み出した”不動院あたご樹木葬”

葬儀社が持つ顧客との信頼と、寺院が守ってきた地域資源。その両者を、第三者であるコンサルタントが丁寧につなぎ直すことで、無理なく一つの形になる。

私たちはこの取り組みを通して、樹木葬事業は単なる「商品開発」ではなく、人と人、地域との関係性を丁寧に組み替えていく仕事なのだと、あらためて実感しました。

霊園概要

名称:不動院あたご樹木葬

住所:茨城県笠間市下郷3264番地 不動院墓地内

樹木葬事業のご相談・お問い合わせはこちら
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