2025年9月、茨城県桜川市・月山寺公園内に新たな樹木葬墓地「さくらほーる西小塙」が誕生しました。
このプロジェクトの背景には、株式会社さくらほーる様の「地域で安心して供養できる環境を整えたい」という使命感があります。後継者不足でお墓の管理が難しいという声が多く寄せられ、桜川市内には後継者なしで安心して入れる墓地がほとんどないことが分かり、樹木葬事業の開始を決断しました。
さらに、茨城県内の他社葬儀社との信頼関係も後押しとなりました。地域の供養文化を守る仲間たちとの対話の中で、「地域の未来のために一歩踏み出そう」という流れが自然に生まれ、寺院との調整体制も整っていたことが、スムーズなプロジェクト推進につながりました。
「無縁墓」をきっかけに動き出した再生プロジェクト
月山寺は、桜川・笠間地域で長く親しまれてきた寺院ですが、近年はとある無縁墓の管理に課題を抱えていました。
株式会社さくらほーる様は、月山寺と深いご縁があるメンバーを中心に寺院側と丁寧な対話を積み重ね、「地域のために、寺院のために、供養のかたちを一緒に再構築する」という方向性を共有していきました。
今回整備されたエリアは、東日本大震災で倒壊したまま長く放置されていた約50㎡の大きな無縁墓でした。
家族・親族が地域を離れ、誰も管理できない状態が続いていたこの場所。
「ここが整えられるのであれば、ぜひやりましょう」
ご住職からのこの一言で、プロジェクトはスタートを切りました。
広大な撤去作業にも積極的に取り組み、JSOコンサルティングは整備や設計・運営体制づくりなどをサポート。
結果として200区画という新しい樹木葬エリアが誕生しました。

売れ行きを左右した「文化」と「ロケーション」
開苑後に見えてきたのは、地域ならではの独特な傾向でした。
それは、高価格帯の区画から先に売れていくという現象です。
桜川〜笠間地域は、稲田石をはじめとする国産御影石の産地として栄えてきました。石材の文化が深く根付く地域では、お墓そのものへの価値観も他地域とは異なります。「お墓づくり」自体が職人の技や歴史への敬意でもあるのです。
その背景から、一般的な30〜100万円帯ではなく、200万円前後の区画から先に成約するという珍しい傾向が生まれました。

さらに、購入者が重視したのは眺望。
山を望むエリアが人気で、本堂に近い区画より先に埋まっていきました。
何度も日当たりを確かめに来る方もおり、まるで私たちが住宅やホテルの部屋を決める時のように、お墓の選び方が「価格」だけではなく「居心地」や「景色」も重視されていることが印象的でした。
開苑後の反響と今後の展開
2025年の秋のお彼岸の時期に開苑を迎えた「さくらほーる西小塙」。
お参りに訪れた方々や通行者を含め、3日間で約100組が見学されました。
寺院では、開苑後も問い合わせ対応や見学会の案内などを丁寧に続けており、地域と利用者の安心につながっています。 JSOコンサルティングは、今も必要に応じて現場の相談に寄り添っています。
現在は高価格帯区画が好調に推移し、地域特性を活かした成功モデルとして、寺院と葬儀社の連携もよりスムーズに進みつつあります。
「地域に根ざした樹木葬」がこれからの時代をつくる
このプロジェクトの根底にあるのは、地域の文化・価値観に寄り添った供養のかたちをつくること。
歴史、風景、人の想い。それらを丁寧に読み解くことで、その土地に合った樹木葬が生まれます。
「さくらほーる西小塙」は、地域の魅力と寺院の意志が自然に重なり、新しい供養のスタイルが育っていった事例と言えます。
霊園概要
名称: さくらほーる西小塙
住所:茨城県桜川市西小塙1677(曜光山 月山寺 公園内墓地)
電話: 0120-44-4483
Webサイト: https://www.bell-komori.co.jp/ibaraki-jumokusou/sakurakawa/nishikobana/
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